就労支援
県士会主催の就労支援の勉強会に参加する。
回復期リハに携わっていると、職場復帰を希望されるかたが多い。それに即してリハプログラムを考えるわけであるが、カンファでは「まずは自宅復帰」方向で、就労は退院してからと、就労支援まで至っていないのが現状であり、また実際の職場復帰のために具体的に何をしたらいいのか、正直わかっていない。なので、今日の勉強会は有意義であった。
神奈川障害者職業センターの矢代先生の講義では、まず働くこととは、心理的満足、能力発揮という個人の視点と、企業側の役割を達成できるかどうかという集団の視点も大事であり、また、目指すのが一般就労と福祉的就労なのか明確にしかかわっていくことの重要性を述べていた。なるほど、仕事は本人が従事しても、「役に立っている」ということを思えるようでなければ意味がない。 そのために、就労支援にかかわる人は、法律、制度はもちろん、必要な情報を得、対象者に選択肢を与えて、対象者に選んでもらうようなかかわりをしていくことが大事である。相談者の情報によって、対象者の将来が決まってしまうほど怖いものはないと思った。
現場のOTの講義として、横浜市総合リハビリテーションセンターの内田先生、北原脳神経外科の廣瀬先生の講義があった。内田先生の講義では、最近の機能訓練課のOTでは、麻痺がない高次脳機能障害者の利用者が増加していることを述べ、症例報告をされた。対象者と企業にかかわるうえで、対象者の思いと企業の側の思いのギャップをどう埋めるかということがポイントであるし苦慮するところであるようである。病識が低下しているだけに、本人に気付いてもうらうようなかかわりに執着してしまうのはどうか。また代償を手段を利用することっで、できることもあるのでそれをわかってもらうことも大事であると述べていた。高次脳機能障害を有してる方の回復は緩徐的な方が多いだけに参考になった。
廣瀬先生の講義では、勤務先の病院で就労支援のためのボランティアグループの立ち上げの試みは参考になった。ボランティアでは、院内での車いす清掃、消耗品補充、パソコン作業を通し、病識の獲得、代償手段の獲得といった就労に向けた支援を受けられる。 自宅退院しても社会参加に踏み出すことがえきない対象者には必要な事業だなと思った。診療報酬の対象とならない事業だけに病院の理解もなければいけないが。
最後の(株)アドバンテッジリスクマネジメントの梶先生の講義は、「神経心理学検査の結果は企業はみない」、「基本は経験した仕事でない就職は難しい」となかば挑発的な口調で述べていたが、現場の経験もあり説得力もあった。
そして、どの先生も述べていたことだが、連携が大事だと。
言語、評価、意識を共有し、対象者を通じ、お互いの就労イメージの差を縮め支援を強化していくことだと。
では、回復期リハで何をすればよい。対象者の身体、高次脳機能能力の向上につとめるが、連携をする上で、医学的リハビリテーションから、職業リハビリテーションに移行するうえで、まずは職業リハビリテーションに関連の制度、情報を知ること、そして次の機関へ「障害の認識」、「家族の理解」、「社会保障制度の理解」、「生活リズム」、「代償集団の必要性の理解」、「環境調整の理解」、「神経心理学検査」、「身体機能評価」等を伝える義務があると思った。
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