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2008年12月

就労支援

 県士会主催の就労支援の勉強会に参加する。

 回復期リハに携わっていると、職場復帰を希望されるかたが多い。それに即してリハプログラムを考えるわけであるが、カンファでは「まずは自宅復帰」方向で、就労は退院してからと、就労支援まで至っていないのが現状であり、また実際の職場復帰のために具体的に何をしたらいいのか、正直わかっていない。なので、今日の勉強会は有意義であった。

 神奈川障害者職業センターの矢代先生の講義では、まず働くこととは、心理的満足、能力発揮という個人の視点と、企業側の役割を達成できるかどうかという集団の視点も大事であり、また、目指すのが一般就労福祉的就労なのか明確にしかかわっていくことの重要性を述べていた。なるほど、仕事は本人が従事しても、「役に立っている」ということを思えるようでなければ意味がない。 そのために、就労支援にかかわる人は、法律、制度はもちろん、必要な情報を得、象者に選択肢を与えて、対象者に選んでもらうようなかかわりをしていくことが大事である。相談者の情報によって、対象者の将来が決まってしまうほど怖いものはないと思った。

 現場のOTの講義として、横浜市総合リハビリテーションセンターの内田先生、北原脳神経外科の廣瀬先生の講義があった。内田先生の講義では、最近の機能訓練課のOTでは、麻痺がない高次脳機能障害者の利用者が増加していることを述べ、症例報告をされた。対象者と企業にかかわるうえで、対象者の思いと企業の側の思いのギャップをどう埋めるかということがポイントであるし苦慮するところであるようである。病識が低下しているだけに、本人に気付いてもうらうようなかかわりに執着してしまうのはどうか。また代償を手段を利用することっで、できることもあるのでそれをわかってもらうことも大事であると述べていた。高次脳機能障害を有してる方の回復は緩徐的な方が多いだけに参考になった。

 廣瀬先生の講義では、勤務先の病院で就労支援のためのボランティアグループの立ち上げの試みは参考になった。ボランティアでは、院内での車いす清掃、消耗品補充、パソコン作業を通し、病識の獲得、代償手段の獲得といった就労に向けた支援を受けられる。 自宅退院しても社会参加に踏み出すことがえきない対象者には必要な事業だなと思った。診療報酬の対象とならない事業だけに病院の理解もなければいけないが。

 最後の(株)アドバンテッジリスクマネジメントの梶先生の講義は、「神経心理学検査の結果は企業はみない」、「基本は経験した仕事でない就職は難しい」となかば挑発的な口調で述べていたが、現場の経験もあり説得力もあった。

 そして、どの先生も述べていたことだが、連携が大事だと。

 言語、評価、意識を共有し、対象者を通じ、お互いの就労イメージの差を縮め支援を強化していくことだと。

  では、回復期リハで何をすればよい。対象者の身体、高次脳機能能力の向上につとめるが、連携をする上で、医学的リハビリテーションから、職業リハビリテーションに移行するうえで、まずは職業リハビリテーションに関連の制度、情報を知ること、そして次の機関へ「障害の認識」、「家族の理解」、「社会保障制度の理解」、「生活リズム」、「代償集団の必要性の理解」、「環境調整の理解」、「神経心理学検査」、「身体機能評価」等を伝える義務があると思った。

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WINS

 今日は外出訓練に行く。朝の病棟申し送り時に、NSから「興奮気味で止めるも、すでに着替えてロビーに行ってしまった」とか。あわてて、ロビーに行くもスポーツ新聞をにらみながら熟考している様子。行先は、最寄の場外馬券場。この方の休日は、WINSに毎週のように行かれるそうで、そこに安全に行けるのかがNeedsと考えていた。

 課題は市街地の歩行。交通機関の利用。エスカレーターの乗り降り。買い物でのやりとりであった。。前回の市街地歩行。交通機関の利用はチェック済みだが、エスカレーターの乗り降りが課題であった。左麻痺のため、前回は右手で右側のベルトを把持しエスカレーターは右側に乗ってしまい、急いでいる方たちの流れを邪魔してしまっていて課題であった。今回は左上肢もなんとか押さえ手の役割まで回復され、自然な流れでベルトを把持できるようになっていて左側に乗るのが可能であった。買い物でも千円札を券売機に入れることができている。

 バスの中では競馬談義が始まる。競馬新聞の見かたを教わる。それにしても場外馬券場はきれいで、設備が整っている。モニター画面や観覧するイスやテーブル。お茶も無料で飲むことができ、一緒に行ったPTは「お父さんが一日いるのがわかる」と。

 明日の発走が楽しみだね。

 

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排泄の研修会

 今日は神奈リハまで「高齢者・障害者の排泄」の研修会に参加。泌尿器科、外科の医師、看護師、OTがそれぞれの立場から講義され、「排泄って奥深い」と思い知らされるばかり。大変勉強になった。

  一木OTR、玉垣OTRの講義では排尿、排便時の座位姿勢について考えさせられた。洋式便座へ車いすから移乗すると便座に斜めに座ってしまうことが多い。こうなると、一方の坐骨は穴の中に入ってしまい、もう一方の坐骨は転がってしまう大変不安定な座位となり、緊張を高めてしまう。 これでは副交感神経優位な状態とならず括約筋を緩めにくい。 また女性の場合は排尿するに骨盤後傾位のほうが、膀胱と尿道がストレートになり膀胱の収縮力が伝わりやすくなるそうだ。骨盤後傾の安定した座位姿勢を保障するために便座ふたにウレタンクッションをとりつけ後ろにもたれることができるような工夫をしていた。ただし、排便は体幹を屈曲させ、前によりかかるテーブルがあったほうがい、肛門が垂直になりやすいとのこと。矢状面からみた解剖がポイント。 

 また体にやさしい排便とは浣腸だとか。 その理由は、肛門上部には便の内容を識別している受容器が存在し、ガス、固形便、液体便の違いを識別しているそうだ(サンプリング・レスポンス)。液状便の場合は反射を強く誘発し、内肛門括約筋を強制的に弛緩、外肛門括約筋の収縮が促せるが40~60秒程度しか我慢できないとのこと。なるほど、だから下痢は我慢できないわけだ。下痢は文化、社会的に問題かもしれないが、毒物を外部へ出そうとするまっとうな生態防御反応なのだった。だから、浣腸は薬物より体にやさしいとのこと。

  今回の研修は、卒論で認知症の排泄行動の問題に取り組んでいた、あの人に聞かせてあげたかったなあ。

 さて、神奈リハを訪れるのは5回目だが、季節ごとに景色が楽しめて、小旅行気分。東丹沢の山は紅葉し、敷地内の赤く染まったメタセコイアに感動!!

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義歯洗浄自助具

 片麻痺の方で、「入れ歯が思うように洗えない」との訴えがあり、動作確認したところ、水を入れたコップに義歯を入れ、歯ブラシで磨いている。しかし、麻痺側で義歯を把持できないので、義歯をコップの中で、歯ブラシでかき回しているようにしており、細かい箇所を洗えていない。

 自分で考えても、実用的な方法思いつかず・・・。結局麻痺側上肢をなんとか実用手にするしかないのかと思っていた。けど、それまではどう洗えばよいのかと。

 そこで、宮崎県作業療法士協会のページに都甲宗典さん考案の参考になる例があったので、私も作成してみた。

 100円ショップにて、爪磨きブラシ(小)、吸盤(穴あきタイプ)、結束バンド(10cm)を購入。

爪ブラシと吸盤を結束バンドで固定し、シンプルに完成!!

さっそく使用してみたが吸盤の固定は問題ないが、吸盤のバンドへの固定箇所と買ってきた爪ブラシの幅があわず、ものをブラシにあてると少々ブラシが傾いてしまう。けど、なんとか洗えそうかな。

 さて、患者さんの反応はどうかな。明日楽しみだね。

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フェルデンクライス

 国立精神・神経センターまでフェルデンクライス講習会PartⅤ起居動作編へ参加。

フェルデンクライスのコンセプトは、簡単に言ってしまえば、「動きを真似るのではなく、動きを学ぶ」。個人それぞれがどう行うかに関心があるので、型通りの動作を強要しない。

学び方には、2種類あり、指導者の言語指示に従うATM(Awareness Through Movement、動きを通しての気づき)と、指導者の徒手による介入のFI(Functional Integration、感覚統合)である。

 午前では、ミラクル3分間メソッドと題し、立位での前屈のATM、立位で足関節の内反、外反の自動運動を行わせたりすることで前屈の範囲が広がる。また呼吸パターンや、視線と体幹の動きを逆の動きをさせることにより、脊柱の副運動を出し、回旋の可動域を改善させたりした。徒手で行えば大変なことなのに、これだけで変化するとは驚きであったし、臨床では自主トレで使えたり、対象者が変化を容易に感じることができるので信頼が得やすいと思われた。

 午後は、フェルデン様の起き上がり動作のFI。座位への誘導では腹筋を使わせないで側臥位から上肢を床をなめるように大きく誘導し、起き上がらせる。この運動対象者は全関節を使用することになり、重度の方に有効か。片麻痺では麻痺側で起き上がるのに適していると思われた。ぜひTRY。

 立ち上がり誘導では母指、示指、中指で下顎を把持し中指のコントロールが大事。このとき頸部を過伸展させず前方へ誘導するのがコツ。舌骨筋を緩めるのだとか。

 おわりはフェルデンの床から立ち上がりを実践。筋を使わずの美しく立ちあがる。ちょっと今まで教科書で習った動作と違うが、動作の流れとして美しいし楽だ。

 講習会終了後は池袋で友人らと呑み。久々で屯チンのとんこつラーメンで〆。

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